MESSAGE
メッセージ
インタースクールにとって最高の財は、世に送り出した人材です。
通訳者、翻訳者は国の財です。
早稲田大学卒業後、UCLAに留学。
1950年代後半に渡米して、アメリカの豊かさとめざましい発展を目の当たりにし、驚きました。
1964年の東京オリンピックを目前に控えた日本に帰国すると、高度経済成長期とはいえ、アメリカとの国力の差を実感しました。世界の中での日本の地位向上のためには、国際的な場面で力を発揮できる優秀な通訳者を育成し、日本の国際化に向けて貢献したいと考えるようになりました。
そこで、大学で英語を教える傍ら、日本初となる通訳者養成所を創立いたしました。
柔軟な対応力と瞬発力が要求される通訳者にとって、一番大事なことは、目の前で異なる言語を話している人の「言葉を交換する」ことではなく、両者が考えたり感じたりしている「心を交換する」ことです。
相手が話していることをそのまま訳すだけではなく、話し手が本当に言いたいことを、相手が理解しやすい表現に置き換える能力を持っていないといけません。私は通訳者として、人への深い思いやり、豊かな教養に裏打ちされた語学力こそ、国際社会の発展には必要なのだと実感しました。
インタースクールでは創立からこのような人材を育て、国際舞台の最前線で活躍する、数多くの通訳者、翻訳者を輩出してきました。
今後も優れた人材を国際社会へ送り出し、日本と世界が強く結ばれるよう取り組んでまいります。
国の財、国際社会の財を目指す皆様との出会いをお待ちしています。
1969年 ― アポロ11号月面着陸の同時通訳(左:小谷泰造)